虹の物語：野ねずみの展示室：SSブログ

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虹の物語　[風景] [編集]

楽しかったお盆休みが終わり泣きそうです。

どうも野ねずみです。

ある日男の子と女の子とが、小さな種を植えました。

2人でこの種を育てようと。

そして一つの決め事をしました。

お互いに無理しないでのんびりと、お互い自然のまま成長を見届けようと。

植えた種はしばらくすると、小さい芽を出しました。

男の子と女の子はとても嬉しかったのでしょう。

帰り道手をつないで帰りました。

しばらくすると台風がやってきました。

男の子と女の子は芽を出した種が心配でしょうがありませんでした。

でも、2人は信じました。

きっとあの芽は耐えてくれると。

台風が去った翌日、2人は大急ぎであの種を見に行きました。

植えた場所はひどく土がえぐれ、小さい芽を出したあの種はどこかに流れてしまいました。

泣きじゃくる女の子の肩を軽く叩きながら男の子は「きっと大丈夫だよ。あの種はそんなに弱くない。」とポツリと呟きました。

それから毎日、毎日、流れた種を2人は一生懸命探しました。

それでもあの種は見つかりませんでした。

それから数十年後。

2人は丘の上で虹を見つけました。

「あの虹はどこからでているのかしら？」と女の人は尋ねました。

「どこだろう？　見に行ってみようか？」と男の人は答えました。

お互いに手を取り走り出しました。

あの種が芽を出した時と同じように嬉しい気持ちで。

虹はとても立派な木の上から出ていました。

2人が植えた種の名は。

それは「愛」という種でした。